ヨーロッパで働くIT土方社長のブログ

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Web3とWeb2.0を比較する時にあまり注目されないけど重要だと思う点

Web3に関してはイーサリアムのSDKとかで2,3日遊んでフーンって思ったレベル。

wirelesswire.jp

なんかみんなビジネス的な視点でしかWeb2.0とWeb3を比較していないんだけど、Web2.0があれだけ流行って、なぜ今のWeb3みたいな否定的な意見がまったく無かったのか、誰も触れていないからちょっと一言いいたくなった。

Web2.0は、ソーシャルとか集合知だとかセマンティックウェブとか色々あるけど、一番思うのは技術者が中心となって盛り上がってたのが今のWeb3と圧倒的に違うんだよね。個人開発とかも流行りだしたのはあの時期で、みんなこぞってWeb2.0っぽい物を作って、百式を毎日チェックして面白そうでコピれそうなアイデアを模索していた。

なぜかというと全く誰も触れないけど、同じ時期にWebスタンダードの考えが浸透して各ブラウザの対応がその時期に一気に進んだお陰で、今までブラウザ互換の為に無駄なコストと時間を使っていたWeb開発者たちが同じコードベースで結構Javascriptを使った動的なサイトを作れるようになったのよね。それまではJavascriptはWebアプリでは最低限しか使わないのが普通だった。ほんと、window.openとかalertとかそれだけ。

さらに今はなんか目の敵にされているjQueryだけど、jQueryのお陰で超かんたんにAjaxを使って動的にデータを引っ張って来たり、アニメーションが出来るようになった、しかもブラウザ別にコードを書かなくていい。今までブラウザ互換で溜まっていた鬱憤が一気に爆発して、技術者はこぞって面白い動的なサイトを作りあってた。俺も未だにその時にドメインが20個くらいまだ残ってたりする。。

技術者が一人でガーッと作るのが一般的だったから、デザインもシンプルな物がトレンドになったのもその時期。それまでは、ガチガチのテーブルレイアウトでピクセル単位で位置合わせをするのが主流だったけど、技術者がそんな時間を掛けてられなかったし、そもそもWebスタンダードじゃなかったので、レイアウトはDivでやって余白を多めに取るようになった。

Javascritpをガンガン使って動的なWebアプリを作るのも、CSSのレイアウトも全ては今に繋がってるんだけど、その流れを作ったのがWeb2.0だったと思うんだよね。 その技術者を中心とした流れにベンチャーキャピタルとか、投資家が乗って、スタートアップみたいな単語が出てきたのもその時期だとおもう。

Web2.0以降に業界に大きな影響を与えたのはスマホなんだけど、まぁそれは別の話なんで割愛します。。

というわけで、Web3を見てるとなんかそんな感じじゃないんだよね。Web技術者が全くワクワクしないのよ。そもそもWebスタンダードな技術じゃないし、クリプトで金儲けしたい人が集まってて、エンジニアとしてはテンション下がるし。というかもう別業界って言ってもいいくらいかけ離れてる気がするので、そっちはそっちで盛り上がってて頂ければ良いんだけど、Webって名前を付けられるとこっちも反応しちゃうよね。

Web2.0が落ち着いた位に次のWeb3.0は何になる?みたいな議論はやり尽くした感あるけど、あの時代に色んなことが一気に進んだからWeb2.0であって3.0はもう無いって結構前になんとなく結論出てた気がするんだけどね。。。